狼の愛したお姫様



スピーカーにして、音量を小さくしよう。

このまま耳元で声を聞いていると、おかしくなりそうだから。



『俺はお前がいないとダメなんだ……』

こんなに悲しそうな声を聞くのは初めてで、こっちも動揺をしてしまう。



「………怜、」


待って。
私は、なんて言おうとしてるの?



「怜、私は……」


忘れないで、私。
あんな日々に帰りたいなんて、思わないで。







『叶望…』