「…少し、聞いてくれないか?」 なんとなく言葉を発せなくて、うなずくだけをした。 「俺の過去の事。…聞くの嫌になったら、嫌って言って」 冬真さんの過去。 それは、女嫌いになった原因のこと、だよね? …いいのかな、私なんかが聞いて。 いや、受け止めよう。 冬真さんが、まだ囚われている過去の全てを。 ───── ──── ───