狼の愛したお姫様



───

6年前の事だ。


俺は12歳で、3人家族だった。


「ごく普通の家庭だったと思う。」


親父はサラリーマンで、母さんは専業主婦。

貧しくも、特別裕福でもない家庭。





───そんな普通の家庭に、普通じゃないことが起き始めた。





「あなた、どうして…?」

「俺にも分からない…!どうして、こんなことに…」


深夜、俺は目が覚めた。

リビングには薄暗い電気の中、頭を抱える二人がいた。