「そういえば俺は彼女であるお前に二つ、隠し事してたっけな。」


ベッドの軋む音でまた目を開けると、怜は勢いよく私のネックレスを引っ張った。




「俺がお前に教えたっけ?姫野 叶鈴と姫野 辰己が死んだって事。」


姫野 叶鈴と姫野 辰己は私の両親の名前。


確かに怜と一緒になってから少しして、怜から聞いた。両親が亡くなったことを。




「お前、おかしく思わなかったのか?なんで俺が知ってるのかって」



そう言って怪しげに口角を上げる怜を見て、背筋が凍った。