父さんが側にいる生活に慣れていた俺達は、なかなかこの状況に慣れなかった。
「あ、作り過ぎた。」そう言う祐司の前には、6皿…どう見ても1皿多い。
「5人で分けるか。」と蒼司が言う。
「ですね。」と祐司が頷いた。
料理だけじゃない、洗濯もそうだった。
いつもより少ないな。そう思った俺は、タオルが1枚足りない事に気が付いた。物干しには、5枚。あぁそっか…父さんがいないのか。これは、母さんが亡くなった時と同じだった。