泡沫夢幻



母さんと兄貴の眠る墓につくと、
やっぱり今年も花が供えてあった。


目を瞑って手を合わせる。
隣で水瀬も同じように手を合わせる。



夕日が完全に沈み、午後6時過ぎ。
水瀬を家まで送っていくために歩いている。

住所を聞くと、母さんと兄貴の眠るお墓から俺の家の前を通って少ししたところにあるらしい。


夜ご飯は送り届けた帰りに弁当を買おうと決め、
そうなると自転車はじゃまだから置いていこうと俺の家に寄った。


「私たち、前にも会ったことあるみたいだね」
この道通ったことある!

と嬉しそうに笑う水瀬。

「だって私の話になにか思い出したように反応してたじゃない?」