泡沫夢幻




ひよりはこの季節になると毎年カーネーションを花屋で買うらしい。
そして両親の眠るお墓へ行き掃除して供える。
他愛ない雑談の中で教えてくれたこと。些細な会話でも、意外とその内容は鮮明に覚えていて。
こんなにもひよりのことが好きだったのだなと、胸を締め付けられた。



今年はそれを、俺が勝手に済ませた。

ひよりの両親のお墓へは何度か行ったことがあるから覚えてる。


母親想い、というか家族想いで本当にひよりはいい子だ。
いつだったかの、佐野さんが言うように、本当にいい子なのだ。

ひよりの祖父母も親族の皆さんも
みんな本当に優しくて
俺は家族のあたたかさを思い出した。