泡沫夢幻



今日もまた総合病院へと向かう。
5月ももう中旬。
やっと春が来たと思ったらもう夏のような暑さがやってきた。


病院内は空調で適温に調整されていて
過ごしやすい。


見慣れた通路を通り、
見慣れた看護師さんたちに挨拶をし、
見慣れた病室にノックして入る。


「ひーよりっ、今日は花持ってきたぞ」

入るや否や俺は持ってきた花をひよりに見えるように差し出した。

「ひよりの好きなカーネーション!水換えてくるな」

開いている手で相変わらずすやすや眠る頭ひよりの頭を撫で、花瓶を手に取る。