泡沫夢幻



供えられていたのは青いカーネーション。


『このお花はね、母さんの1番好きな花なんだって!
父さんに教えてもらったんだ!駿にも教えてあげるよ』

兄貴の懐かしい声がよみがえる。
いつだったろうか。

母さんが入院する直前に母さんの誕生日パーティーをした日だったっけ。


『駿、この花はな、母さんの大好きな花なんだ。
大切な時に贈るといいよ』

父さんがあたたかい笑顔でそう言ってたっけ。



「母さん、兄貴、俺もっと強くなるよ」



だから、お願いです。

俺に、いや俺たちに
何気ない日常を返してください。