そして
「神崎理子を龍姫から、飛龍から追放する」
彩音を抱きしめながらとしは一言、はっきりとそう宣言した。
さっきまでの沈黙が嘘のようにあっという間にざわざわし始めたこの空間に、確かに私は神崎さんの声を聞いた。
「ごめんね、彩音ちゃん…
ごめんね、皆…」
他の誰かがその声を聞いていたのかなんて今になってはもうわからない。
キュッと口を結んだ神崎さんは1人倉庫を去った。
そして次の日、神崎さんは学校を休んだ。
風邪をひいてしまったのだと言う。
「私理子ちゃんが心配…」
昨夜20時すぎ、突然大雨が降ったから出歩いてた可能性あるってことでしょ、と彩音が眉を下げた。
「あーちゃん、そんなに心配しなくていいんだよ。
なによりあの子はあーちゃんを陥れようとした人なの忘れたの?」
翼は呆れたように彩音に問いかける。



