泡沫夢幻



「っあーちゃん!」
翼は悪夢を見ているのか涙をこらえ、うなされながらそう呟いた彩音の名前を呼ぶ。

その声が届いたのか
「んんっ」
と小さく伸びをして私たちのお姫様は目覚めた。


「俺は彩音を守る」
その様子をずっと黙って見ていた春馬は彩音をまっすぐ見て宣言した。


「彩音…うん。」
「そうですね。としがどう言おうとあーちゃんを、飛龍を導いてくれる大事な姫を守ります」
続けて仁志は愛おしそうに、翼も声を張って彩音に声をかける。


そして___
「彩音、私たちを信じろ」
「ありがとう、皆」
彩音はふにゃっと笑ってそう言った。



このとき、
私たちは確かに選択を誤った。

だけど代わりにどう選択するべきだったのか


今になってもわからない。