泡沫夢幻



翼はいつものように、学校が終わると1番早く倉庫に向かう。

彩音はというと、午後の授業が終わってすぐに先生に呼び出されその後私と会うまでこの幹部室にいる全員が見ていない。



そして、私と仁志が彩音を連れて倉庫に着くほんの30分ほど前、神崎さんがボロボロの姿で泣きながら倉庫に入って来たのを下っ端達が教えてくれた。

「彩音ちゃんがっ…」

突然殴って来た、神崎さんは確かにそう呟いて泣き崩れ、

そこにいた全員が互いに顔を見合わせ、
「は?」
と声をそろえた。



下っ端達を掻き分け、真っ先に神崎さんに駆け寄ったとしでさえも、だ。

最初はもちろん誰も信じていなかった。

そんなこと彩音がするわけない、そう信じていた。

だけど神崎さんは声を震わせて図書室に戻る途中に彩音に会い、一緒に倉庫に行こうと誘うと突然姫をやめろと殴られたと言うのだ。

そして泣き崩れたところに私たち3人が入って来た。



「ん…とし……し、ん、、じて……」