泡沫夢幻



車道側に仁志が立ち、その隣を彩音が歩く。
そしてその2人の後を追いかけるように私が歩く。

他愛のない話を弾ませている2人を眺めているといつの間にか倉庫についた。


いつもは騒がしいはずの、
今は静けさが広がる大広間に一歩踏み入れると
カラフルな頭の男達が何かを守るように円を作っていて、
その中心から誰かのすすり泣く声が聞こえる。


「どう、したの?」
彩音が声を震わせて近くにいた下っ端の1人に声をかけると
声をかけられた男は
「ヒッ」
と小さな悲鳴を上げて彩音から距離を置いた。