「転校」
大好きな故郷と、大好きな人たちと別れ、
真新しい土地にやって来た神崎さんは、心優しい彩音や仲間想いのとしに支えられ、いつの間にか馴染んでいた。
「ただでさえこんな時期なのよ、
色々あるだろうから彼女が話してくれるまで深入りはしないわ。
だけど、私は理子さんとお友達になれたらいいなって思ってる」
彩音のその想いがクラス全員に伝わったのか、最初は異様に丁寧な喋り方、仕草でどこか近寄りがたい存在だった神崎さんに話しかける人が増えた。
神崎さんが転校してきて2週間、
ついにその日がやってきた。
飛龍の倉庫の大広間で、いつものようにみんなで談笑を楽しんでいた。
「過去のことを話したい」
そう切り出した神崎さんの口から聞いた話は壮絶なものだった。



