泡沫夢幻



「涼、仁志、宿題やってきた?」
「やっべ忘れてた…涼助けて!」
「春馬も仁志も見せてやるから早く歩け」

朝から黒い雲が空を覆い、まるで白い針のような鋭い雨が降っている。
1人の赤髪の男 -春馬-と
2人の黒髪の男 -仁志と私(涼)-
がビニール傘をさして道の端に寄り、
律儀に縦1列になって歩いている。

私たちは入学当初から3人で登校している。


「おはよう、みんな」
教室に入れば彩音がいつも通り私たちにまとめて挨拶して、教科書を片手に色とりどりの頭をした複数の男女に何かを教えていた。