泡沫夢幻



「あ、この前の」
それは、あの日から1月後のこと。
下校中に皐さんとばったり出会った。

ぺこり、とお辞儀をして帰路を急ごうとすると

「お前中学生かよ」
そう言ってヘルメットを渡してきた。

「お前気に入った」

その一言を聞いた後、

私は気づけば飛龍の倉庫にいた。



「この子が噂の華蝶の弟くん?」
「綺麗な眼をしていますね」

「ああ。こいつを飛龍に入れようかと」
幹部室と呼ばれるところで

暴走族とは無縁そうな綺麗な女と
パソコンの置いてある机の前に座っているメガネの男が俺を見て言い、

俺を連れてきた早朝の皐さんが返す。