泡沫夢幻



水族館から帰った次の日のことだった。

職場へ行くと、朝からお偉いさんが私のところまで来て頭を下げたんだ。


「大元が動き始めた」

その一言で説明は十分だった。
ここ数年間、クスリや人身売買など、各地で細々した事件は起きていたが、神崎組の大元はずっと息を潜めていた。



ヤンチャしていた頃からの知り合いである上司は笑いながら私に言った。
「なーに、お前如きが死ぬわけがないだろう。
俺も全力でサポートするからな。
だけど敢えて言うなら


死ぬなよ」

と。