大切なあなたへ~ありがとう~

「俺だよ俺」

夏美「その声は仁か?」

仁「よくわかったな」

夏美「オレオレ詐欺かと思った」

仁「いつからそんな詐欺に引っかかるほどおばあさんになったんだよ」

夏美「年寄りはつらいのぉー」

仁「もういいから」

夏美「仁から振っといてヒドッ」

仁「あー、はいはい」

夏美「テキトーな」

仁「本題に入っていいか?」

夏美「あぁ頼む」

仁「佳音の親父が攻めてきたから警察に突き出しといた」

夏美「そこまでやったんだ」

仁「当たり前だろ?」

夏美「あぁ、佳音に伝えとく」

仁「ありがとな」

夏美「いや、こっちこそいっぱい迷惑かけて悪ぃな」

仁「俺たちのことは、いいから早く退院しろよ」

夏美「あぁ」

仁「こんな時間に電話していいのか?」

夏美「まぁ、いいんじゃね?」

仁「まぁ、無理すんなよ」

夏美「わかってるよ。あと族の方で進展あれば報告して欲しいな」

仁「わかりましたよ総長様」

夏美「よろしく」

仁「見舞い行けなくてごめんな」

夏美「見舞いなんかいいよ、今回は佳音もいるし。って、あああ!」

仁「どうした!?」

夏美「悪いんだけどさー、着替えだけ持ってきてくんね?」

仁「そんなことか。また、誰かに持って行かすよ」

夏美「ありがとう、多めに頼む佳音の服もいるから」

仁「わかった」

夏美「じゃあ今から調べ物するから切るよ」

仁「あぁ、お大事に」

夏美「ありがとうバイバイ」

仁「バイバイ、おやすみ」

プツッ プー プー