翼のない鳥



ガラガラガラ・・・


重い音がして、ゆっくりと扉を開ける。

おそるおそる足を踏み入れると、モワッと本のにおいがした。
第一の方にも本はあるのか。
てっきり、蔵書全部第二の方に移したのかと思った。

一体どんな本があるのだろう。

ずっと人が立ち入っていないような雰囲気だったのに、不思議と埃は全く見受けられなかった。


第一図書室はこじんまりとしていて、けれど部屋いっぱいに本棚が置かれてあって、その一つ一つに所せましと本が敷き詰められていた。

適当に一冊手に取って、パラパラとめくる。

スッと目が細くなる。
その本を直し、また一冊と手に取る。

5冊ほどめくったところで、ふう、と息をついた。


「なるほどね。」


見事に全部横文字だ。

日本のものではないその言葉。


そりゃあここにあるわけだ。

英語ならともかく、フランス語やらイタリア語やら、学生が読むようなもんじゃない。
小難しい経済学や医学に関する本まであるし。


人は寄り付かないし、存在自体忘れ去られていそうだ。



だから、“秘密基地”か。





いいサボり場所、発見だ。