翼のない鳥


まさかな、と思いながら、ポケットに手を突っ込んだ。

なんの変哲もない、普通の鍵。


いくらあの人でも、さすがに・・・な?

いや、でもなあ、あの人ならありえる、のか?


まさか、まさか―――


ガチャリ。


「開いちゃったし。」

マジかよ。

ここが、あの人が言ってた、秘密基地?
ってかどうしてあの人が鍵持ってたんだ?
この学園の卒業生だっていうのは聞いたことあるけど。


まさか、盗んでたり・・・?


「いやいや、さすがにないよな。」


いくらあの人だからって。





あの人、だからって・・・




「・・・さすがに、な。」

うん、さすがに、盗みはしない、と思いたい。





・・・思い、たい。