「・・・じゃあ、料理!めっちゃまずいヤツ作ったりしねえの?」
異臭を放つ物体とか、真っ黒なヤツとか!
「・・・流星、それはお前のことだろ。」
呆れたように司が言うけど、知るかんなもん。
料理なんて分かんねーもん。
現実逃避?上等じゃねえか。
「律、めっちゃ料理上手いよ!なんでも作れちゃうの!そこらへんのレストランのよりも、ずうっとおいしいんだから!料理だけじゃないよ!裁縫も完璧だし、お掃除もできるし。あ、絵も上手だよ!私服もオシャレだし、あ、私の髪を結ぶのもうまいよ!ヘアアレンジってやつ。編み込みとかもできるの!でね、でね・・・」
「あ、もういいから。」
いつのまにか美鶴による律の自慢大会になっていたからストップをかける。
なんだかみんな、疲れたような顔だ。
うん、すげー分かる。
「・・・律、完璧超人じゃん。もう弱みとか、見つかる気しないんだけど。」
「でしょでしょ!律はすごいんだから!」
美鶴は誇らしげに胸をはる。
うん、お前が弟大好きなのは分かった。
けどな?
「お前、目的忘れてるだろ。」
弱点、だぞ?
誰かがぼそりと呟いて。
「あ・・・」
美鶴の、しまった、とでもいうような声がなんとも間抜けに聞こえた。

