翼のない鳥


「そうよ!真秀なんかよりずっとかっこいいでしょ!」


・・・真秀?


美鶴の赤髪の呼び方が引っ掛かった。

「あ?・・・んだよ、俺の方が絶対ぇかっけーし。」

そういや、さっき誰かが言ってたな。

“また”喧嘩してるって。

美鶴が僕をかっこいいと称したのに対し、すこし不貞腐れたような赤髪。


・・・これは。

「ねえ、美鶴。」

まさかと思ってきてみたけど。


「随分、ソイツと仲よさそうだね。」


すうっと目を細めた僕の表情に気付かないのか、美鶴は動揺したように大声をだす。

「な、仲がいい!?律ったら何言ってんの?だ、誰がこんなヤツとっ!」
「は?それはこっちのセリフだし。誰がお前みたいな凶暴女と仲良くするかっつーの!」




ふーん、へー。


なるほどねえ、と思いながら仲良く言い合いをする2人を見ていると、新たな乱入者が現れた。



「ほら、2人とも。そこらへんにしとけって。」

サラサラの茶髪を揺らして2人にストップをかけたのは、王子サマみたいな容姿をした男子。


「あ、司。」



・・・司?