翼のない鳥


「それ、いつ言った?」

だって、美鶴。

「え?いつって、昨日の夜・・・あ。」

美鶴さあ、昨日の夜は。

「緊張するー!って言ってテンパって、風呂場で頭ぶつけてそんまま寝たよね、美鶴。」

サアーっと見事なくらいに血の気が引いていく。

キョロキョロキョロ。
紅の瞳が逃げ場を求めるようにさまよう。


「だからね、美鶴。悪いのは僕じゃなくて、美鶴だよ?」


ふわり、と笑みを浮かべて言えば、美鶴は観念したようにうなだれた。


「・・・ごめんね、律。」

「いいんだよ、別に。」


はい、ここでそもそもサボるのはよくないっていう突っ込みはなしね。

何も言われなくてもサボらないのが普通だろ!っていうのが正論ではあるんだけど。
チラリと美鶴を見ると、昨日の失態を思い出したのか真っ赤な顔してうなだれていた。



なんていうんだろうね、こう・・・







「バカな子ほど可愛いってやつか。」


しっくりとくる言葉を見つけて、思わずうなずいてしまう。