翼のない鳥


改めて美鶴を見る。

愛らしい瞳を吊り上げて、上目遣いにこちらを睨みつけている。

うん、全然怖くない。
むしろ可愛い。

「律ってば、なんで始業式サボったりしたの?大変だったんだよ!」

「―――ああ、そのこと。」

何かと思えば、そんなことか。

別に大したことじゃないだろうと思いながら返事をしたら、睨みがパワーアップした。
全然怖くないけれど、どうやら僕の返事は間違っていたらしい。

「私、言ったよね!?始業式は転校生の紹介があるからサボっちゃだめだよって!なんでサボったの!?律がいなかったから大騒ぎだったんだよ!?」


あー、そういうこと。

ってか転校生の紹介って、面倒なことするなあ。

「ねえ、聞いてる!?」

少し視線を下げれば、プンスカと怒っているお姫様。
そんなに怒った顔されてもねえ・・・