お兄ちゃんは夜は私の病室で泊まった


声が出ないから口パクでお兄ちゃんに
お母さんの事を教えて欲しいと頼んだ



あの日郁弥先輩がお母さんの存在が
おかしいと感じたらしい


顔を知らないから親戚の叔母さん
くらいにしか最初は思わなかったみたい


だけどいつまで経っても私が来ないのを
不思議に思いお兄ちゃんに連絡した様だ


その時お母さんの入院している
病棟から連絡が入り、病院内の店に
買い物に行って行方がわからないと…
職員と一緒だったはずが…隙を見て
病院を抜け出したらしい



それで家に帰ると母親は大量の薬を飲んでいたらしい…命には別状なかった
私は倒れていたと…


そうだ…私はカップの破片を手にして
意識がなくなった…
実はカップの破片で手首を切ったらしい


意識が戻った母は病院から出て
家に行った事を覚えていなかったらしい


もう少し発見が遅ければ…私は命がなかったと兄は泣きながら教えてくれた