豊川さんから差し出された一冊のノート。
屋上は暗くて表紙の文字が見えなかったので、スマホの明かりでそれを照らす。
「マンガ帳【vol2.5】・・?」
「高校生になってから、
1年に1本描いていたそうですから、
それはきっと2年生の時に描いた、
お蔵入り作品でしょうね。」
「・・・・・・・・・・。」
あの時、彼の家で見たvol 1~と同じ様に、オリジナル漫画が描かれていた。
ただ・・あの時全部見たわけじゃないけど・・
パラパラとチラ見した限り、vol 1~あそこの本棚に置いてあったノートの中身は、
能力者バトルものやSFものや異世界ものばかりだったけど・・・
「・・・・・・・・・・・・。」
《vol 2.5 もしも》
1ページ目に書かれたタイトルの後、
描かれていたストーリーは・・
【恋愛】を題材にした物語のようだった・・。



