“大丈夫ですか?”
ただ一言そう聞けばいいだけなのに、
そんな勇気は無かった。
だけど今日だけは・・平山さんの“顔”に気付いてしまった今日だけは・・・
「大丈夫ですか・・・?」
「・・・うん?・・うんうん大丈夫。ごめんねこんな時間まで付き合わせちゃって。」
「あの・・そうじゃなくて・・。」
「・・・・?」
「お顔・・どうしたんですか・・?」
「・・あ・・・うん。ちょっと会社来る途中に転んでぶつけちゃっただけだよ。」
キッカケを作る為に余分に払った120円も、かわされてしまう。
でも・・目の下にピンポイントで出来ていた“腫れ”は絶対に・・
「嘘・・ですよね・・?」
「・・・・・・・・・・・・。」
「転んだらもっと全面怪我してもいいのに・・
目の下だけそうやって腫れてるのって・・
何か物がぶつかってきたんじゃないんですか・・?」
「・・・・・・・・・・・。」
「平山さんがずっと寝不足なのも・・
それで仕事に影響が出てるのも・・
お弁当を作らなくなったのも・・。」
「・・・・・・・。」
「そのお怪我も・・
原因は同じですか・・?」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・。」



