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「・・あれ?岸本さん、お弁当?
てっきり外に食べに行ったかと思った。」


「あ、はい・・。
ここで食べても大丈夫でしょうか?」


「もちろん。

ここはウチの休憩スペースだから、昼寝してもゲームしても何やっても大丈夫だよ。」


「平山さんもお弁当ですか・・?」


「うん。」


「・・・・・・・・・・・。」


「いただきますっと。」


「・・奥様が作られてるんですか?」


「今日はそうだね。月~水は妻が作って木金は俺って分担してる感じ。

こう見えて俺も料理好きだからね。」


「・・・・・・・・・・・・。」


「あれ・・?どうした?」


「あ、いえ・・。

高校の時の先生も、そうして立派なお重のお弁当食べてたって・・

ちょっとだけ思い出したので・・。」


「俺らは“形から入る”夫婦だから、

妻がこんなスゲーやついきなり買ってきたんだよねぇ。

ていうか先生と一緒にお昼食べてたの?」


「え・・・・?」


「いやだって授業と部活以外は職員室に籠もってるのに、

昼に何食べてるか知る事なんて普通・・

あ、まぁ俺の時代と岸本さんの世代は全然違うもんね。」


「・・あ、たまたまお昼休みに職員室に用事があったので、その時に見ただけです・・。」



「岸本さんはそれ自分で作ったの?」


「あ、はい一応・・。」


「凄いじゃん。

彩りも綺麗だし、
相当料理出来るタイプだね。」


「ありがとうございます・・。」