新 不倫



平山さんが勤めているのは自動車部品を作っている会社。


そこの広報部に所属し、

取引先や協力会社、地域住民に向けた自社アピールのあれこれを担当している・・

との事だった。


実際に部品を製造している工場ではなく、

近くにオフィスを構える本社ビルへ行って受付で手帳を見せる。



「セイズ署刑事課の星野と申します。

広報部の平山コウスケさんはいらっしゃいますか?」


受付のお姉さんが電話で確認し・・


「・・・星野君。」


「あ、はい。」


「役になりきってください。
君は“ガラの悪い刑事”です。」


「・・・・あ、もうですか?」


「柄の悪い刑事はあんなご丁寧に挨拶しません。

言葉遣いも今この瞬間から演じてください。」


「了解です・・。」





「お待たせしましたぁ~。

平山ですがただいま会議中でございまして、少々お待ち頂けますでしょうかぁ?」


「・・・・・・広報部はどこだ?」


「え・・・。」


「お前らの事情なんて知ったこっちゃねぇんだよ。公務執行妨害で逮捕するぞ!!?」


「ヒッ・・!」


「まぁまぁ星野君。
そうピリピリしなさんな。

お姉さん。広報部の場所を教えて頂けますか?先に行って待たせて頂きます。」


「す・・すぐに・・ご、ご案内します。」