「星野君。」
「はい・・・。」
「仲間の皆が必死になって見つけてくれた状況証拠があります。
長くんがその神経をすり減らして見つけてくれた物的証拠があります。
速水先生と真島先生が協力してくれて導けた動機があります。
それらを被害者のたった一言で覆すのは、
あまりに仁義に欠けます。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・ですが、
売られた喧嘩は買います。」
「・・・え!?」
「関本主任には“1日”だけ待ってもらいましょう。
今回は君も心を鬼にして、
被害者と向き合ってください。
何を隠しているのか知りませんが、
彼女の隠し事を全て白日の下にさらし、
堂々と仲間の皆に犯人を逮捕してもらいますよ。」
「・・・はい・・!!」
「・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・?・・豊川さん?」
「・・・・ゆっくり・・・
後ろを振り返ってください。」
・・・・・!!?
視線の先・・いなくなったはずのクミコさんが・・また立っていた。
『・・・・・・・・・・・。』
今度は豊川さんがそこに近づいていく。
言うまでもないけど・・背筋を張って・・
こちらが鳥肌立つ程の威圧感を発しながら・・。
「あなた・・何を隠してるんですか?
・・・・誰を庇ってるんですか?」
『・・・・・・・・・・・・。』
「・・・必ず暴いてみせますよ?
私は星野君と違って、
死者に敬意を払わないクチですから。」
お構いなしに豊川さんの歩は止まらない。
クミコさんとぶつかるタイミング・・
重なった瞬間にその姿は消えて・・
何もない空気だけが広がった。



