朝からこいつのテンションは高い
さっきまで頭痛に迫られてた俺のことを考えろ
「多岐くん!」
「なんだよ」
「好きです!」
「はいはい」
このやり取りもう何回目だ
最後に2人だけで会ったのはこいつが体育のあと鼻血垂らして来た保健室
それからはしっかり話すことはなかったけど
まあ見つけられるたびにこのやり取りを繰り返してきた
もっと頭使って別のことできないのかとも思ったけど
変わらないやり方で毎日のように好きを伝えられると結構慣れてくるものだ
鬱陶しくて仕方なかったけど、最近はすんなりと受け入れられるようになってきた
諦めがついたのかもな
「どうですか!前よりかは私を好きになる確率高くなったんじゃ…」
「ゼロだよ馬鹿」
どっからその自信が湧いてくるんだこいつは
ため息がどーのとか言ってた割には俺の返しに盛大なため息を溢す間部ひなた
本当騒がしいなこいつ
面白いけど


