結局多岐くんと2人で会うことができたのはその日が最後だった
それからはいつもより遅めに学校に来てみても、保健室を覗いてみても
多岐くんを見つけることはできなかった
放課後や昼休み、たまに見かける多岐くんはいつもいろんな人に囲まれてる
もちろん見かけるたびに愛を伝えてはいるけれど
私が彼の目につくことなんてない
雲の上の人なんだ
…
ま!
普通のヒロインだったらここでちょっとブルーになってシリアスな雰囲気突入ですが
私は普通が通用しないと有名なので(初耳です)
落ち込むどころか1人優越感に浸っていきたいと思いますキラーン
私はっ多岐くんのっ連絡先をっ
持ってるんダァぁぁ!
って叫び散らかしたい今日この頃
手元のスマッホを見る
連絡先を手に入れて、早1週間
今だに何も送ることができていない私
いやーね?いつも送ろうとしてスマッホ開くんだけどね?
連絡先のところにある多岐遥という文字を見て
声にならない叫び声を上げて失神するっていうのが日課なの
でもそろそろこの連絡先にも役に立っていただきたい
送る言葉なんて愛してる寄りの『好き』だけで
他に何も伝えることがない
あーもう!おんなじクラスだったらよかったのに!
そしたら明日の予定とかさぁ
いろいろ話したりできたのになぁ


