私に恋する可能性




昼休み!


最近日課になってきた多岐くんの教室へと押し入ること


早めにご飯を済ませていざ出陣!


「行ってらっしゃい」


みっちゃんがとほほと笑った


「行ってきまあす!」


レツゴー!


多岐くんの教室につながる廊下を歩く


なんて言おう


連絡先交換した時の利益とか?


んー…


今連絡先を交換するとぉー?もれなく美少女間部ひなたちゃんが付いてきまぁす!


…却下



連絡先を交換しなければこの世界が滅亡する!
少年!君のスマッホで世界を救わないかい?


…却下



おい!きたろう!
あ、間違えた、たきろう!
連絡先を交換…


ちょ、ふざけんのやめよ

うん真面目に考えよう


腕を組んで悶々としながら廊下を進む


すると


グッ!


「わっ!?」


ビターン!


なぜか思うように足が動かず盛大に転ける


い、痛い…


今、一瞬足元にどなたかの足が見えた気がしたけど…



「クスクス」



「ダサー」

「お似合いでしょ笑」





転けた状態で振り向くと3人組の女の子が私の方を見て笑っていた


あの子たちが足を引っ掛けたのかな…


…いやむやみやたらに人を疑うのはよくない

と思いたいんだけど…

あの悪意のある顔を見てしまってはな


「自称彼女サン。もしかしてまた遥のクラスに行くつもりですかぁ?」


え"


「迷惑かけてるのわからないの?」

「いい加減にしたらぁ?」


それだけ言って逃げるように去っていった3人


その背中を小さくなるまで見つめた後


もう進もうとしない足に視線を落とす



今日は、いいや…