私に恋する可能性





「なるほどねぇ…寝坊か。俺の授業まるっと休んだ理由は寝坊ですか」


目の前に立ちはだかる犬飼先生という壁


「す、すみません…」


生き埋めコースか、重労働コースか…


究極の選択である


「いやぁ本当に予告通り死んだのかと思ったけど生きてたならよかったよかった」


……


にっこり笑顔が怖い


「んじゃ、放課後な?俺のとこに来い」


重労働コースだぁぁ泣


「はあい…」


やってしまったよ


やってしまったよみっちゃん


みっちゃんに視線を送ると


『どんまい』


と口パクで帰ってきた


ぬあああ


放課後こそ連絡先ゲットしようと思ったのに



「なんで遅刻なんてしたの」


「シンプルに寝坊しました」


それから…


「朝多岐くんと会った」


「ふーん……はぁ!?」


遅れて反応したみっちゃんの声が響く


1時間目終わり、クラスメイトの何人かがみっちゃんを見た


少し恥ずかしそうに声を抑えるみっちゃん


「な、なんでそんなことが」


みっちゃんに今朝あったビックストーリーを簡潔に説明する



「えっと…ちょっと理解が追いつかないけど結論どうなったの」


「これからも粘ります」


「なるほど、がんばれ」


頑張る!