私に恋する可能性




「お前死ぬのかよ次回。絶対見たくないなそれ」





下駄箱で軽い絶望を噛み締めていた私に声をかけたのは


「犬飼先生!」


「お前ら本当に付き合ってんのか?」


「付き合ってますよ!」


犬飼先生はカッターシャツの2番目のボタンまで外してセクスィな格好をしている


不覚にも一瞬だけほんと一瞬だけドキッとした私をみて

真っ黒の天パの髪の毛を雑にかき上げ鼻で笑った


「お前の思い込みなんじゃねぇの?カレカノごっこ」


なぁ!?


「なんでそんなこと言うんですか!」


「そう見えるから言ってんだろ」


はぁーん?


「お前の扱いひでぇじゃん」


「今だけですよ!」


おそらく…

絶対いつかは大切にしてもらうもんね!


「はいはい早いとこ夢から覚めろよお姫さん」


ぐぬぬぅ


呆れたように眉をひそめて息をつく犬飼先生の野郎


「見てやがれですよ先生!絶対ナイスカップルになってみせますから!」


「寝言は寝て言え」


こんの顔だけが取り柄のteacherめが!


いいもんね!


火ついたもんね!着火したから着火!


チャッカマン…
いや違うか、チャッカウーマンだから!


頑張るし!絶対連絡先交換してみせるし!



フンフンと鼻息を荒くしてズカズカと学校を出る


見てろよぉぉぉ