放課後
一緒には帰れないから帰る前の多岐くんにアタックすることにした私
下駄箱で多岐くんを待つ
「ねぇあれ…」
「あ、自称彼女サンだ」
!
なんとなく誰の話か分かった気がする
声のする方を見ると案の定私を見て笑う女の子2人組
「待ち伏せですかぁ?」
「やばー笑」
彼女なんだから彼氏待つくらい良くない?
何がやばいんじゃバカタレ
あーもう無視無視
気にしてたらダメだよね
その時
「ー多岐」
不意に聞こえたその名前
多岐くん達だ!
「カラオケ行くー?」
「前行ったばっかだろ」
階段を降りてきた多岐くん達に近づく
「あ」
最初に気づいたのはクソ男さんだった
「多岐くん!」
「あ」
多岐くんが私を見つけて片方の口角を少し上げた
「多岐くん!連絡先を交換してください!」
「お断りします笑」
ぐはっ
こやつ…やりよるな
即答とはやりよるな
「なんでそんな連絡先にこだわるんだよ」
クソ男さんが多岐くんの後ろから言った
なんでも何も
「好きな人の連絡先を欲しいって思うのは普通のことじゃないですか
それに私はこれから多岐くんに好きになってもらう予定なので連絡先があるとないとでは成果はだいぶ違います!」
フンっと鼻を鳴らす
「てめぇ調子乗んのもいい加減にしろよクソ女」
なんで!?キレる要素あった?
だが間部ひなた
売られた喧嘩は買う人間
「あなたには関係ないですよクソ男さん」
ふんっ言ってやったze
私の言葉に一度目を見開いてそのあと激しく歪んだクソ男さんの顔
多岐くんの後ろから出てきて私をしっかり睨みつける
「このっ」
ひぃ


