私に恋する可能性




「水菜ー」


あ、吉澤くん


SHR前、話し込んでいた私たちの間で
みっちゃんの名前を呼んだのは吉澤祐飛くん


バスケ部のエースで人気者のイケメン君


そして…


「なに?」


冷たい声で返したみっちゃん



幼馴染みである


「お前今日俺ん家来れる?母さんが梨渡したいらしい」


「…学校で言う必要ある?注目あびるからやめてほしいんだけど」


みっちゃんが吉澤くんから目を逸らす


「…来ねぇ?」


「……行く、けど…」


ちょっと目を泳がせてチラリと吉澤くんをみた


うっ

みっちゃん可愛いよその顔


典型的なツンデレだよみっちゃん



「ふふ、じゃ待ってる」


照れたように笑った吉澤くん




「……」


吉澤くんがいなくなった後、みっちゃんが下唇を軽く噛んで固まっている


「好きだねぇ」


「うるさいひなた」


ドゥフフ


みっちゃんは吉澤くんのことが好きらしい


私からすればさっさと付き合えって思うくらいお互い見え見えだけどね笑



「私のことより自分のこと頑張りなさい」


「はあい」