とはいえど
どうしようか
このままでは断られることはわかっている
何か策を練らねば…
私はあまり頭が良くないからいい方法というのはわからない
連絡先交換をお願いした時、多岐くんはどんな反応をするか…
シミュレーションしてみよう
ーー
「多岐くん!連絡先を交換して下さい!!」
「間部ひなたさん!(爽やかな笑顔)もちろんだよ!なんてったって君は僕の彼女なんだからね!!」
「多岐きゅん!!」
「間部ひなたさん!」
ゴーンゴーンゴーン(結婚式の鐘)
ーー
ぐへへ
ぐへへへへ
はい、ごめんなさい
まずないねこれは
だって一人称僕じゃないもんね(そこではない)
都合のいい想像はやめよう
ーー
「多岐くん!連絡先を交換してください!」
「は?なんでだよ。つかお前誰?」
「わ、私は…多岐くんの彼女です…が」
「カノジョ?なにそれ美味しいの?連絡先の交換とかガマガエルと結婚するくらいないわ」
「そんなぁぁぁああ」
ーー
ズーーーン
いや、ね
流石にこれはないよね
極端だね私
ーー
「多岐くん!連絡先を交換してください!」
「俺、女の子とは交換しないんだ」
「私は彼女ですよぉ!」
「だから?」
「うぐ…多岐くんの連絡先が欲しいです」
「なんで?」
ーー
あ、これが一番近いかもしれない
なんでか…
なんでって聞かれたらどうしよう
いや、なんでも何も、多岐くんが好きだからだよね
好きな人の連絡先が欲しいって思うのはこのご時世当たり前のことよ!
だとしたら…
深く考える必要はないね!!
粘ろう!
結論だ!!
(間部ひなたは馬鹿である)


