私に恋する可能性



はぁとため息をついた先生としっかり目が合う


「お前多岐がどんなやつか知らないだろ?下手に近づくな。傷つくのはお前だぞ」


むぅ


「みんな似たようなこと言いますけど、多岐くんがどんな人であれ、気持ちは変わりませんよ。そのくらいの想いなので」


「…」


足を進める私と、そうでない先生


「うぶっ!」


先生の背中にドンとぶつかった


「え、先生?」


「…あ?あーすまん。なんか…意外だな」


意外?


「いや…なんでもない」



ツカツカと進みだす先生


ほお?



「まあ…なんかあったら言えよ」





「わかりました」


んー


犬飼先生は見た目よりも優しい人なのかもしれない