私に恋する可能性



翌日


キタァ!


文化祭!当日!


高校生活の文化祭なんてもう青春でしかない!


なんかこの日のために4月から頑張って来たって感じ



「間部」


あ!


「犬飼先生」


「開会式ご苦労さん、お前この後どうすんの」


ぐへへ

実はぁ


「多岐くんのクラスに行きます!」


「おー多岐?あいつ何やってんの」


「カフェです!」


「ほーカフェねぇ、なあ俺も行っていい?」


え、犬飼先生も?

別にいいけど


「なんでですか」


「んー?…ちょっとね」


ええっ何その意味深な響き


「ほら行くぞ」


「うわああっちょっと待ってくださいよ!」


腕を引かれて引きずられる


なんだなんだ


そんなに多岐くんの接客姿を見たいというのか?


私が先だからね!!



「お前結局多岐と2人で回るのか?」


「そうですよ!すごくないですか!」


あの頃はぁー!ハァッ!


あんな無愛想だったのにねぇ

これも愛の力なのよ


「確かにすごいけど…なんか納得いくわ」


納得?


「まあお前が相手ならあの多岐でさえもこんなに変わるんだなって話」


ほ?

どんな話?


「ほら置いてくぞ、歩くのおせぇ」


なっ!


「ちょっと待ってくださいよ!ていうか犬飼先生が勝手についてきたんでしょ!?」


「はいはい」