私に恋する可能性




「多岐くん」


「お疲れ」


下駄箱にもたれかかっていた人物に声をかけた


顔を上げて私を見ると少し柔らかく微笑む


「お待たせしました」


「いや、俺らのクラスもさっき解散したばっか」


うわ…なんか本当に


彼氏彼女みたい!


まあそうなんだけどね



「そういやあのー…何やるの?文化祭」




なんだ今の間は


「私のクラスはダンスですよ!多岐くん達はカフェですよね!」


茂木くんが言ってた!


「あーうん、なんかやらされるみたい」


やらされる…?

はっ!接客!!


「多岐くんの接客してる時行きたい!!」


思わず欲望のままに叫ぶ


「嫌だ来るな」


なっ!


「絶対行きます!」


「押し返す」


ぬぁっ!


「じゃあ押し返されに行きます!」


「はぁ…もう好きにして」


よっしゃ!勝った!


「そのかわり俺もあのー…ダンス見にいくわ」

「えっ!」


…というかさっきからなんなんだ

所々に入る間は



「でも実行委員忙しいんじゃないの?」


「私が忙しいのは開会式と閉会式くらいですよ。あとは普通に楽しみながらパトロールって感じなので」


文化祭までが一番めんどくさいんだよ

こういうのはね