「あ、あの時ひなたのことめんどくさい奴って言ったけど
あの…本当はひなたともっと仲良くなりたいとか思ってるし」
え、えぇ…
必死に弁解しようとしてるのは伝わってくる
「本当に!多岐とか関係なく…
ここ最近実行委員の仕事だるくてやる気なくてイライラしてる時とか…ひなたが来てくれると場の空気が和むし、楽しいっていうか」
私がやかましいだけかもしれないそれ
「それに…花火大会の時とか…普通に可愛いって思ったし」
花火大会…
そうだ
蓮斗くんと初めて会ったのは花火大会の時だ
目の前でゴニョゴニョしてる蓮斗くんを見る
あの時
転けそうになった私を支えてくれたのも
人混みから抜け出せなくなってたのを引っ張り出してくれたのも
足の怪我に気付いてくれたのも
…
なんかただのヤバい人だと思ってたけど(←
そういえば結構助けられてた
「多岐の彼女ってのは気にくわないけど」
あ、そこはブレないのね
「ひなたのことは普通に好いてるから」
…
「だからあの時、怖がらせてごめん。言いたかったんだけどなかなか2人になれなかったから」
あーなぜか的場くんがいたからね
…そっか
謝ろうとしてくれてたんだ
…


