私に恋する可能性






「…ひなた」





「ひなたー」


…ん


ぼんやりと意識が戻ってくる


…めっちゃ、ぐっすりだったかも


うっすらと目を開けると白い天井


保健室の匂い


うぅ眩しい…


「ひなたー」


…ん

「おはようひなた」





「おは…よ、…え?」


私の寝ていたベットの横に肘をついて座っている人物



「…蓮斗くん」


にっこりと可愛らしい笑顔を向けて首を傾けた


「ぐっすりだったねー」


…げ、げろ


この人…嫌だ


危険人物だよ

前科ありの危険人物



しかも…今日は2人きり


最近はなぜか的場くんがいてくれたけど…


もちろん今はいない


なんでタイミングよく保健室の先生もいないの?



目の前でニコニコしている危険人物と少し距離を置く


「具合悪いのー?」


「いえ、大丈夫です」


キッパリと答える


「そうなの?本当に?髪の毛とかボサボサだけど」




それは寝てたからだよボケい


「本当に大丈夫?」


少し前に乗り出した


「大丈夫なので」


思わず体を引いて両手を前に出す





あ、あからさまだったかな



恐る恐る蓮斗くんの顔を見た