私に恋する可能性



翌日


「ええ!ひなた!?どうしたのその顔!」


登校直後にみっちゃんが駆け寄ってくる


「顔?」


「なんか、髪の毛ボッサボサだし…なんかめっちゃブスだよ!」


え、ええ…


そんな真っ正面から言う?


傷つくぅ


まあでも昨日あんまり眠れなかったんだよね


「何があったの?顔死んでるよ?」


そんなに?


「大丈夫だよ」


「大丈夫じゃないって!ひなたのテンションじゃないよ!」


えー



「あ!犬飼先生!」


え、犬飼先生?

みっちゃんが私の後ろの廊下を見た


「おーなんだ」


「ひなたが変です!」


え、そんな度直球に言う?しかも犬飼先生無関係だよ


「変っていつものことだろ?」


そうだよ


「ひなたのテンションが普通なんですよ!」


「はー?そりゃ変だな」


え、えぇ…


犬飼先生が躊躇いなく教室に入ってくる


「あー犬飼センセーじゃーん!」

「本当だ!どったのどったのー?」


女子に人気の犬飼先生

見事なガン無視で私の席まで来る


「どーした間部」


犬飼先生が私の顔を覗き込む


「うわーブッサイクだな」


ひどおい


「先生の顔面国宝」


「悪口になってないぞ」


「私は元気ですよー」


「いや、元気ねぇだろ。見てて気持ち悪いわ」


えー


「先生ひなたは無事ですか?」


みっちゃん
なんでそんな病弱な息子持ちの母親みたいなセリフなの


「んー、ちょっとこい」





「いいから」


だらだらとしていた私の腕を引っ張る犬飼先生


「1時間目なんだ」


「体育です!」


みっちゃんが横から言った


「こいつ1時間目寝かすわ。顔色悪い」


「わかりました!」


えーみっちゃぁん