「やめよっか?幻滅しただろ?俺もまさか本人にバレるとは思わなかったしね」



フッと冷たく笑う





その選択肢は私にあるんですね?


それなら…


バッと顔を上げ、多岐くんを睨む


「やめませんよ!」


「…は?」


「よく分かりました!多岐くんが私を好きでないと言うことが!だがしかしですよ!」


スゥーっと息を吸う


「私は多岐くんが好きです!」


再び固まる多岐くん達


「え、あ?」

「公開告白だ」

「な、ん?どういうこと?」


「多岐くんはそんなつもりなかったかもしれないけど私は多岐くんに片想いしてたから
この告白はとても大きなものだったんです

だからこんな形で終わるのは非常に良くないです!」


好きって感情がなくても


「それに多岐くんの言う付き合ってほしい=好き、ではないってのは納得しました
でも!多岐くんが私を好きになる可能性はこの先いくらでもあります!」


「…は?」


「だから終わらせるのはまだ早いです!多岐くんを落としてみせる!」


ふんす!


言い切ってまっすぐ多岐くんを見つめる


「…えっと…つまり…俺が、君を好きになるかもしれないってこと?」


「そうです!」


「…プッ」




多岐くんが吹き出して笑った


「なるほどね、ふふ君が俺を落とすってこと?」


「はい!」


肩を震わせて笑っている


「俺さ、君のことゲームの相手として扱ってたんだよ?怒んないの?」


…それは


「…びっくりはしたけど、私はあの告白がなければこんなふうに動き出すことなんてなかったから、結果オーライです!」


「…前向きだね」


「よく言われます!」