「父は私が小学2年生の時に離婚しまして…母は中学に上がった頃に他界したんです。
母に兄弟などはいなかったですし親戚も少なかったので誰かに引き取られるということもなく、2人で暮らして来たんです」


ちょーっと重い話だけどね


「兄が高校生だった頃は色々と厄介な問題はありましたが、今は成人したのでなんとかやってます!」


私にとってはそれが『普通』だ


慣れというものは恐ろしい


「…そう、か」


「まあこの通り私は超元気なので問題はないです」



この話をするとよく可哀想だと同情する人がいた


まあそれが人間としてのごく普通の反応だ


だけど私は別にそんなもの求めてない


じゃあ何を求めてるのかと言われても答える言葉はないけど



「車くらい…たまに乗せてやるよ」





「本当ですか!」


「たまにな」


やった!


「犬飼先生イケメンですねー!」


「はいはい」