似ている。だが……違う。 確かめるように優しく髪に触れてみると、金色の中から一本だけ違う色が混じって見えた。 「これは……黒」 知っている色に手が止まる。 もしも、この髪色が金色でなく黒髪なら。 俺はこの女をよく知っている事になる。 覚悟を決めて、少しずらしてみると… 「やはり、そなただったのか」 そこに居たのは、黒髪の女。 そして、俺が会いたかった女だった。