「アニーナ、大丈夫?顔色が悪いけど」

「大丈…夫」

体調が悪化したのかフラフラする。

こんなところで意識を手放したくないのに、私の意志とは関係なく視界は徐々に狭まってくる。

あ……だめ…。

バタッ。

「アニーナ…!?ねぇ、ちょっと!!誰か!!!」

地面の冷たい感触。

そして、遠くの方でアイルさんの焦った声が聞こえてくる。

気にさせたくなくて我慢していたのに…結局は迷惑をかけてしまった。

そう言えば、アイルさんとは違う誰かの声も聞こえた気がしたけれど、

思い出すよりも前に私の視界は暗闇に包まれていった――――…。