「郁己……くん……てば、」 腕の中で、恥ずかしそうに。 けれど、どこか納得した感じの、その顔はなんだ? 「や、やっぱり触ってきた……」 ……そういうことか。 「触らすようなこと、言うから悪いんだからな?」 「べ、別にそのつもりで言ったんじゃないもん」 ……だよな。 「って言うかっ! もうすぐ……下に着いちゃうからっ」 「ん?」 言われてみれば。 下にいる人間の顔が、だいぶはっきりしてきたな。