「あたしね、雷の日のことは、ホントによく覚えてるの。
その子がそばにいてくれることが、すごく……ホントにすごく、心強かったから」
「それって……オレ? だよな」
「うん。青い男の子だから、そうだよね。でね、あたし、」
「うん?」
「その青い男の子のことを……好きになったの」
「…………え?」
そうなんだ。
あたしは、あの時から、青い靴の王子様が好きだったんだ。
……顔の区別もつかなかったくせに。
何てあやふやな想いだろうって、今になってみればそんなふうにも思えるけど。
でも、あのころは。
青い王子様に淡い気持ちを抱いていたのは確か。

